道の駅や観光案内所には、毎日さまざまな問い合わせが届きます。営業時間、駐車場、ペット同伴の可否、雨の日の過ごし方。ひとつひとつは短い返信でも、繁忙期に積み重なると大きな負担になります。この返信の「下書き」をAIに任せると、対応の質を落とさずに時間を減らせます。

AIは「下書き係」と割り切る

図1: 下書きの質を決めるプロンプトの4点セット。①自分の立場、②相手の質問、③必ず伝えたい事実、④文体の指定の順に渡す

コツは、AIに完成品を求めないことです。送信ボタンを押すのはあくまで人。AIには「たたき台を90秒で出す係」をやってもらいます。このとき下書きの質を決めるのは、プロンプトに入れる情報の順番です。①自分の立場、②相手の質問、③必ず伝えたい事実、④文体の指定。この4点を毎回同じ型で渡すと、出てくる文章が安定します。

そのまま使えるプロンプト例

観光案内の返信用に作った型です。かっこの中を書き換えるだけで使えます。

あなたは新潟県の道の駅で観光案内を担当するスタッフです。
以下のお客様からの問い合わせに対する、返信メールの下書きを作ってください。

# 問い合わせ内容
(ここに受信したメールの本文を貼り付け)

# 必ず伝える事実
・(例:営業時間は9時〜17時、水曜定休)
・(例:大型バスの駐車は事前連絡が必要)

# 条件
・丁寧だが硬すぎない文体で、300字以内
・わからないことは推測せず「確認してご連絡します」と書く
・最後に来訪を歓迎する一文を入れる

なぜこの型が効くのか

図2: 安心して使える役割分担。人が事実を用意し、AIが文章化して下書きを出し、人が確認して送信する

ポイントは「必ず伝える事実」を人間側が箇条書きで渡しているところです。AIは文章を整えるのは得意ですが、あなたの施設の営業時間や駐車場の運用までは知りません。事実を渡さずに書かせると、もっともらしい間違いが混ざることがあります。事実は人が用意し、文章化だけを任せる。この分担が、現場で安心して使える境界線だと感じています。「わからないことは確認しますと書く」という条件を入れておくのも、AIが勝手に答えを作る余地を減らすための保険です。

明日やれる一歩

過去に受けた問い合わせをひとつ選び、上のプロンプトにそのまま貼り付けて試してみてください。出てきた下書きを自分の言葉に直す時間まで含めて、普段の返信と所要時間を比べてみる。手応えがあれば、よくある質問の上位3つについて「必ず伝える事実」をメモにまとめておくと、次からは貼り付けるだけで下書きが手に入ります。