「POPを書く時間がない」は直売所あるある

産直コーナーの棚に並ぶ野菜は、季節と入荷でどんどん入れ替わります。新潟なら春の山菜、夏の枝豆、秋の新米と続き、書くそばから旬が動きます。朝の品出しだけで手いっぱいで、POPは白紙のまま、という売り場は少なくありません。ただ、POPがあるかないかで手に取られる回数は変わります。そこで役立つのがAIによる「量産」です。1枚ずつ考えるのではなく、品目リストからまとめて下書きさせるのがコツです。

図1: AIでPOPを量産する4ステップ。品目を選び、ひとこと情報を添えてAIに下書きさせ、良い案を選んで書き写す

そのままコピーして使えるプロンプト

ChatGPTでもGeminiでもClaudeでも使えます。以下を貼り付けて、野菜リストの部分だけ今日の入荷に書き換えてください。

あなたは道の駅の直売所で働くベテラン販売員です。
以下の野菜について、店頭POP用の文章をそれぞれ作ってください。

【条件】
・キャッチコピー(15字以内)と説明文(40字以内)のセット
・お客さんへの話しかけ口調で、あたたかい雰囲気
・「絶対」「日本一」など大げさな表現は使わない
・書いていない産地や栄養効果を勝手に足さない
・1品目につき2案ずつ

【今日の野菜リスト】(品目/ひとこと情報)
・枝豆/今朝もぎ・茶豆系の香り
・なす/焼きなす向きの大ぶり
・ミニトマト/甘みが強い・お弁当に

出てきた文章は、気に入った案を選んで手書きPOPに書き写すか、ラベルシールに印刷するだけです。10品目あっても、かかる時間は数分です。

なぜこの書き方が効くのか

ポイントは「ひとこと情報」を人間側が渡すことです。品目名だけで書かせると、AIはそれらしい産地や効能を想像で埋めてしまい、事実と違うPOPになる危険があります。逆に、現場の人しか知らない「今朝もぎ」「焼きなす向き」という一言さえ渡せば、文章に仕上げるのはAIの得意分野です。事実は人間、言い回しはAI、という分担が時短と正確さを両立させます。

字数制限を入れているのは、POPは紙のサイズが決まっているからです。長い名文より、手書きで書き写せる短さのほうが現場では使えます。また、2案ずつ出させているのにも理由があります。1案だけだと「これでいいのか」と迷って手が止まりますが、2案並ぶと「こっちのほうがうちの店らしい」と選ぶだけで済むからです。

図2: 品目名だけ渡すと事実と違うPOPになる危険があるが、ひとこと情報も渡せば事実は人間・言い回しはAIと分担できる

明日やれる一歩

明日の朝、入荷した野菜から3品目だけ選んで、上のプロンプトの野菜リストを書き換えて試してみてください。出てきた案をそのまま使う必要はありません。「惜しい」案を直すほうが、白紙から書くよりずっと速い。それが実感できたら、品目数を少しずつ増やしていけば十分です。